1-2-01 大観峰から見る阿蘇カルデラとカルデラのでき方

大観峰から見た阿蘇カルデラ

阿蘇カルデラは、周りを囲む「外輪山」、中央にそびえる「中央火口丘」、それによって、二つに分けられた「南郷谷」と「阿蘇谷」というつくりになっています。

大観峰(だいかんぼう)からながめると、下の方に街並(まちな)みや田畑が広がっている「阿蘇谷」が見えます。さらに遠くには、山が連なった「中央火口丘」が見えます。左からギザギザ頭の「根子岳」、一番高い「高岳」、噴煙(ふんえん)を上げている「中岳」です。そして、谷の回りを囲む山が「外輪山」で、「大観峰」は北側の一部です。

この「阿蘇カルデラ」は、どのようにしてできたのでしょうか?

阿蘇カルデラは、巨大火砕流(かさいりゅう)噴火(ふんか)で大量のマグマを吹きだしたことによって、地下が空洞(くうどう)になり、地面が落ち込んでできたものです。

 阿蘇火山の活動は、今から約27万年前に始まりました。その後、約9万年前までの間に、4回の大噴火が起こりました。阿蘇-1火砕流から阿蘇-4火砕流のすべてが巨大噴火であり、それぞれの噴火で、カルデラができたと考えられていますが、現在私たちが見ているカルデラは、約9万年前にできたものです。