古くから阿蘇市の坂梨地区から高森に行くには、根子岳の東に位置する箱石峠越えの道が使われていました。この「箱石越え」は今も知る人ぞ知るドライブコースです。
この道、マニアックに言えば、根子岳、高岳、外輪山から流れてきた「扇状地堆積物」の上を走り、その後は、カルデラ外輪の北東部を作っている「坂梨流紋岩」が崩れてきた「崖錐堆積物」の上を走ったあと、「坂梨流紋岩」をかすめながら「根子岳の堆積物」、「阿蘇4火砕流堆積物」の上を走り、最後に「阿蘇4火砕流堆積物」を埋め尽くした「阿蘇中央火口丘降下堆積物」の上を走って箱石峠に至るコースとなります。特に、走行時間の大部分は「坂梨流紋岩」の壁を見ながら走ることになります。有名な根子岳、高岳をはるかにしのぐ壮大な火山活動の結果残された「坂梨流紋岩」のすごさを感じていただければと思います。
坂梨流紋岩は約45万年前、阿蘇年齢では450歳です。中岳や高岳などのハタチそこそこの阿蘇火山家族にとっては、「戦国時代に名を馳せたご先祖様」といった関係なのです。
この動画は、2022年7月1日に録画しました。ノーカットでお楽しみください。
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